
つい先日のことです。
中学校の同級生から、久しぶりにみんなで集まって飲もう、という連絡が来ました。
いわゆる「同窓会的な飲み会」です。
LINEグループが作られ、メンバーは8人ほど。
懐かしい名前も並んでいて、普通であれば「久しぶりだな」「ちょっと顔出そうかな」と思ってもおかしくない話です。
ですが、正直に言うと、
最初からまったく気持ちが動きませんでした。
一人で痛いとか、拗らせているとか、
そういう話ではありません。
むしろ理由は、とてもシンプルです。
行きたくない理由は「たった二人」
参加したくない理由は、はっきりしています。
そこに、どうしても苦手な人間が二人いるからです。
一人目は、小学校時代から顔見知りではあるものの、
昔からどこか「裏の顔」を感じさせるタイプでした。
表情の裏で舌を出すような仕草、
人のいないところで誰かを下げるような態度。
直接的なトラブルを起こすわけではないのに、
人を信用してはいけない匂いだけは、ずっと消えない。
こういう感覚は、説明しづらいですが、
大人になると意外と当たります。
彼はその後、進学や仕事を経て、
今は自転車を運ぶような仕事をしているそうです。
正直、職業や経歴はどうでもいい。
問題なのは、
今もなお、近づくと何かを持っていかれそうな感じがすることです。
もう一人は、もっと厄介だった
そして、もう一人。
こちらは中学生時代、非常にモテていました。
高校に進学してからもさらにモテ、
学校でも人気者だった女子と付き合った、
いわゆる「当時の勝ち組」だった人間です。
ですが、人生は残酷なもので、
そこから坂道を転がるように落ちていった印象があります。
今となっては、
過去の話ばかりを引きずり、
他人の人生をネタとして消費しないと自分を保てない。
私の中では、
非常に厄介な“超サイコパス野郎”という認識です。
LINEグループで決定的に冷めた瞬間
違和感が「確信」に変わったのは、
LINEグループが作られた、その直後でした。
その男が、
昔付き合っていた彼女の卒業アルバムの写真を、突然投稿したのです。
なぜそれを今、ここに出すのか。
誰の許可を取ったのか。
何が面白いと思っているのか。
正直、理解できませんでした。
というより、
気持ち悪いと感じてしまいました。
他人の過去、
しかもプライベートな写真を、
「笑い」として消費する感覚。
それを面白がれる神経が、
私にはどうしても受け入れられません。
年を取ったから、わかるようになったこと
若い頃であれば、
「まあ、そういう奴だしな」で流していたかもしれません。
でも今は違います。
- この場にいて楽しいか
- 安心できるか
- 自分の時間を使う価値があるか
無意識のうちに、
こういうフィルターが働くようになりました。
私は、
馬が合わない人間と、仕事でもない関係を無理に続けたいとは思いません。
それは冷たいのではなく、
自分の人生に対して誠実である、というだけです。
グループには「行けたら行く」と返しました。
大人として、これ以上角の立たない返事もないでしょう。
でも、その時点で、
私の中ではほぼ答えは出ていました。
行ったところで、
気を遣い、違和感を飲み込み、
帰り道でどっと疲れる未来が見えてしまったのです。
それなら行かない方がいい。
ただ、それだけの話です。
同級生だから。
昔の仲間だから。
久しぶりだから。
そういう理由だけで、
自分をすり減らす必要はありません。
年を重ねるというのは、
「人付き合いが減ること」ではなく、
「付き合う人を選べるようになること」だと思っています。
違和感を覚えたなら、
その感覚はたいてい正しい。


